光の少女Ⅰ【覚醒編】
王との謁見も終わり、花音が与えられた部屋でゆっくりしていると、ドアを叩く音がして夜天の声がする。


「花音、入っていいか?」

「うん。どうぞ」


花音が返事を返すと、夜天が部屋へ入ってきた。


「どうしたの?」

「ん?ああ。明日、光輝のところへ行くかどうか聞きに来たんだ。あいつ、襲撃のことを伝えたら落ち込んでいたからな。なるべく早めに行った方がいいと思ったんだ」

「いいよ。元々、そのつもりでこの国に来たんだしね」

「そうか」


花音が笑みを浮かべて答えると、夜天はほっとしたように笑った。
< 82 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop