光の少女Ⅰ【覚醒編】

光輝に案内され、現在光輝が住んでいる屋敷の彼の部屋へ入ると、光輝は人払いをして風夜達を見据えた。


「夜天から風の国が奴等に襲撃されたって聞いてたけど、皇子であるあんた達がこんなところに来ていていいのか?」

「ちょっ、光輝!?」


開口一番にそう言った光輝に花音は慌てる。

だが光輝は風夜達を睨み付けたまま続けた。


「昔からそうだ。他の国の奴等はあいつらが現れて、自分達の手に負えなくなると俺達に押し付けてきた。今回もそのつもりなんだろ?」


冷たい声色の光輝に花音は愕然とする。

街の人々と光輝の態度を見て、他の一族との間にある確執を改めて思い知らされた。
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