光の少女Ⅰ【覚醒編】
4
光輝と言い合いをしてしまった次の日、花音は朝から飛竜の待機しているところまで来た。
(教えてもらえないなら、自力で探すしかないよね)
そう思いながら飛竜を起こそうとして手を止める。
「私、まだ一人じゃ乗れないんだった」
だが、風夜達に頼んで一緒に行ってもらうわけにはいかない。
光輝や街の人々の態度を見ても、勝手に他の一族に宝珠のある場所をばらしてはいけない気がした。
「仕方ない。まだ早いし、そんなに広い街でもないみたいだから歩いて探そう」
そう呟いて、花音は踵を返した。
宝珠を探し始めて二時間。
花音は光の街を一望出来る位の高い塔の前にいた。
「この一番上まで行けば、宝珠がありそうなところを探せるかな」
人気のない塔の入口を花音は開こうとする。
だが、鍵が掛かっているのか扉は開かない。
花音がどうしようかと思った時、ペンダントが光りだし、一筋の光が鍵穴に伸びていく。
その一瞬後、扉はゆっくりと開いていく。
花音が中に入ると、目の前には上へ続く階段が見えた。
その階段を上ろうと足を踏み出した時、足下から陰が伸びてきて花音の身体を捕えた。
光輝と言い合いをしてしまった次の日、花音は朝から飛竜の待機しているところまで来た。
(教えてもらえないなら、自力で探すしかないよね)
そう思いながら飛竜を起こそうとして手を止める。
「私、まだ一人じゃ乗れないんだった」
だが、風夜達に頼んで一緒に行ってもらうわけにはいかない。
光輝や街の人々の態度を見ても、勝手に他の一族に宝珠のある場所をばらしてはいけない気がした。
「仕方ない。まだ早いし、そんなに広い街でもないみたいだから歩いて探そう」
そう呟いて、花音は踵を返した。
宝珠を探し始めて二時間。
花音は光の街を一望出来る位の高い塔の前にいた。
「この一番上まで行けば、宝珠がありそうなところを探せるかな」
人気のない塔の入口を花音は開こうとする。
だが、鍵が掛かっているのか扉は開かない。
花音がどうしようかと思った時、ペンダントが光りだし、一筋の光が鍵穴に伸びていく。
その一瞬後、扉はゆっくりと開いていく。
花音が中に入ると、目の前には上へ続く階段が見えた。
その階段を上ろうと足を踏み出した時、足下から陰が伸びてきて花音の身体を捕えた。