光の少女Ⅰ【覚醒編】
どのくらい時間が経ったのか花音が目を覚ますと、丁度光輝が部屋へ入ってきたところだった。
「姉上、これを」
「これって、まさか!?」
近づいてきた光輝が差し出してきた白っぽい珠を見て、花音は目を見開く。
「そう、これが光の塔にある宝珠だ」
「取ってきてくれたの?」
「姉上はこれが必要なんだろ?」
そう言って光輝は悔しげに顔を歪めた。
「どうしたの?」
「・・・悔しいんだ。俺の知らない所であいつらと出会って、姉上は危険を省みずあいつらを助けようとする。俺の知らない姉上をあいつらは知ってる。・・・俺の姉上なのに、あいつらに取られたみたいだ」
どこか拗ねたような口調の光輝に思わず笑みが溢れる。
「そんなことないよ。確かに風夜達は大切だけど、光輝だって私の大切な弟だよ」
「姉上・・・」
「光の一族を束ねる者として、光輝の姉として、私は失格かもしれない。でも必ずこの街に戻ってくるから、風夜達と行くことを許してもらえないかな」
光輝にそう言うと、彼は何かを考えこんでいるようだった。
「姉上、これを」
「これって、まさか!?」
近づいてきた光輝が差し出してきた白っぽい珠を見て、花音は目を見開く。
「そう、これが光の塔にある宝珠だ」
「取ってきてくれたの?」
「姉上はこれが必要なんだろ?」
そう言って光輝は悔しげに顔を歪めた。
「どうしたの?」
「・・・悔しいんだ。俺の知らない所であいつらと出会って、姉上は危険を省みずあいつらを助けようとする。俺の知らない姉上をあいつらは知ってる。・・・俺の姉上なのに、あいつらに取られたみたいだ」
どこか拗ねたような口調の光輝に思わず笑みが溢れる。
「そんなことないよ。確かに風夜達は大切だけど、光輝だって私の大切な弟だよ」
「姉上・・・」
「光の一族を束ねる者として、光輝の姉として、私は失格かもしれない。でも必ずこの街に戻ってくるから、風夜達と行くことを許してもらえないかな」
光輝にそう言うと、彼は何かを考えこんでいるようだった。