シンデレラに恋のカクテル・マジック
永輝の目つきがさらに鋭くなり、さすがに悪のりしすぎたと思ったのか、大樹が「すまん」と短く言った。
菜々は永輝がせっかく作ってくれたので、ピーチ・フィズを少しずつ飲みながら、サンドウィッチを食べた。通常のピーチ・フィズよりアルコール度数を低めに作ってくれたからか、体がほんの少しポカポカしてきただけで、眠くはならなかった。
やがて十二時の閉店時間になり、永輝が客を送り出した。「ありがとうございました」という彼の声が消えて、バーの中は低いボリュームで流れるジャズの音だけになる。
「永輝さん、お疲れ様」
「ありがとう」
「片付け、手伝います」
菜々は言ったが、永輝は菜々の腰に両手を回して彼女を引き寄せた。
「明日の朝、俺がやる」
そう言ったかと思うと、菜々の唇をキスでふさぐ。いつもより荒々しいキスに驚いているうちに、菜々は彼に丸テーブルの上に押し倒された。
「え……永輝さん?」
永輝が菜々の手に自分の手を重ねてテーブルに押しつけながら、低い声で言う。
「あいつに何を言われたの?」
「え?」
「和倉さん。最後に菜々ちゃんになんてささやいてたんだ?」
菜々は永輝がせっかく作ってくれたので、ピーチ・フィズを少しずつ飲みながら、サンドウィッチを食べた。通常のピーチ・フィズよりアルコール度数を低めに作ってくれたからか、体がほんの少しポカポカしてきただけで、眠くはならなかった。
やがて十二時の閉店時間になり、永輝が客を送り出した。「ありがとうございました」という彼の声が消えて、バーの中は低いボリュームで流れるジャズの音だけになる。
「永輝さん、お疲れ様」
「ありがとう」
「片付け、手伝います」
菜々は言ったが、永輝は菜々の腰に両手を回して彼女を引き寄せた。
「明日の朝、俺がやる」
そう言ったかと思うと、菜々の唇をキスでふさぐ。いつもより荒々しいキスに驚いているうちに、菜々は彼に丸テーブルの上に押し倒された。
「え……永輝さん?」
永輝が菜々の手に自分の手を重ねてテーブルに押しつけながら、低い声で言う。
「あいつに何を言われたの?」
「え?」
「和倉さん。最後に菜々ちゃんになんてささやいてたんだ?」