シンデレラに恋のカクテル・マジック
第十章 王子様の求婚
葛葉邸では来たとき同様、お手伝いの吉村が迎えてくれた。
「良介様はすでにダイニングでお待ちです」
吉村に案内され、菜々と一臣はダイニングに向かった。着くなり一臣が入り口に立ったまま、良介に頭を下げる。
「遅くなって申し訳ありません」
良介は菜々を見て目元をほころばせた。
「構わん。見違えたな、よくやった」
「ありがとうございます」
即座に礼を言ったのは一臣だった。菜々は引かれた椅子に腰を下ろしてから祖父に礼を言う。
「あの、ありがとうございます。とても嬉しいです」
「うむ、当然だろう。そうだ、和倉くんも一緒に食事をして行きなさい。どうせ今日は休みを取っておるのだろう?」
「はい、菜々さんをお迎えするために休日をいただいています」
「それなら、もう少し一緒にいなさい」
「では、お言葉に甘えさせていただきます」
一臣が椅子に着いてほどなくすると、白いシェフ・コートを着た料理人がワゴンを押してダイニングに現れた。
「オマールエビのサラダでございます」
菜々の目の前に、丁寧な手つきで皿が置かれる。白い皿に形よく盛られたエビの赤と野菜の緑が、目にも鮮やかだ。
「良介様はすでにダイニングでお待ちです」
吉村に案内され、菜々と一臣はダイニングに向かった。着くなり一臣が入り口に立ったまま、良介に頭を下げる。
「遅くなって申し訳ありません」
良介は菜々を見て目元をほころばせた。
「構わん。見違えたな、よくやった」
「ありがとうございます」
即座に礼を言ったのは一臣だった。菜々は引かれた椅子に腰を下ろしてから祖父に礼を言う。
「あの、ありがとうございます。とても嬉しいです」
「うむ、当然だろう。そうだ、和倉くんも一緒に食事をして行きなさい。どうせ今日は休みを取っておるのだろう?」
「はい、菜々さんをお迎えするために休日をいただいています」
「それなら、もう少し一緒にいなさい」
「では、お言葉に甘えさせていただきます」
一臣が椅子に着いてほどなくすると、白いシェフ・コートを着た料理人がワゴンを押してダイニングに現れた。
「オマールエビのサラダでございます」
菜々の目の前に、丁寧な手つきで皿が置かれる。白い皿に形よく盛られたエビの赤と野菜の緑が、目にも鮮やかだ。