シンデレラに恋のカクテル・マジック
「菜々ちゃんは俺と違ってこういうこと、軽々しく言わないもんな。ごめん」
「だ、大丈夫です。冗談だってわかってますから」
「じゃあ、残念だけど菜々ちゃんは今夜は帰るということで……よかったら、ノンアルコールカクテルを作ろうか?」
「そういうのも作れるんですか?」
菜々の問いかけに、永輝がにっこり笑って答える。
「もちろん。カクテルならいくらでも作るって言っただろ?」
永輝が言って、シェーカーに氷とオレンジジュース、レモンジュースとパイナップルジュースを入れて軽やかにシェークし始めた。そうして菜々の目の前でカクテルグラスに注がれたのは、オレンジを帯びた柔らかな黄色いカクテルだ。
「キレイな色。なんて名前のカクテルですか?」
「シンデレラ」
「そんな名前のカクテルもあるんですね~。お店の名前と一緒だ」
「サンドリヨンがシンデレラのことだって、よくわかったね」
永輝が言った。
「私、第二外国語がフランス語だったんで」
「なるほど。文学部とかだったの?」
「いいえ、経営学部でした」
せっかく経営学を勉強したのにまったく活かせていないのだが、そのことは楽しい気分が減ってしまいそうなので、今は考えないことにする。
「だ、大丈夫です。冗談だってわかってますから」
「じゃあ、残念だけど菜々ちゃんは今夜は帰るということで……よかったら、ノンアルコールカクテルを作ろうか?」
「そういうのも作れるんですか?」
菜々の問いかけに、永輝がにっこり笑って答える。
「もちろん。カクテルならいくらでも作るって言っただろ?」
永輝が言って、シェーカーに氷とオレンジジュース、レモンジュースとパイナップルジュースを入れて軽やかにシェークし始めた。そうして菜々の目の前でカクテルグラスに注がれたのは、オレンジを帯びた柔らかな黄色いカクテルだ。
「キレイな色。なんて名前のカクテルですか?」
「シンデレラ」
「そんな名前のカクテルもあるんですね~。お店の名前と一緒だ」
「サンドリヨンがシンデレラのことだって、よくわかったね」
永輝が言った。
「私、第二外国語がフランス語だったんで」
「なるほど。文学部とかだったの?」
「いいえ、経営学部でした」
せっかく経営学を勉強したのにまったく活かせていないのだが、そのことは楽しい気分が減ってしまいそうなので、今は考えないことにする。