異世界の国を救う時間があるなら本を読みます。

 「あなた方は勇者であり異世界人ということもあって、人間種にはありえないほどの魔力と特別な固有スキルが備わっているはずです。実際ご覧になられたほうがわかりやすいでしょう」




 彼女が「『ステータス・オープン』と心の中で唱えてみてください」と言う。



 星々たちはその言葉に従って、『ステータス・オープン』と心の中で唱えた。



 「うわっ!」

 生徒の誰かが驚いた声を出す。



 突然、唱えた本人たちの目の前に半透明の表示があらわれた。

 自分自身にしか見えない構造になっている。

 これには星々も驚いた。




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■名前 【ホシボシ ユラ】

■性別 【男】

■年齢 【18】

■レベル 【1】
 体力 50
 魔力 50
 筋力 50
 敏捷性 50
 知力 ─────

■獲得経験値 【0】
 次のレベルまで 【5Exp】

■固有スキル:言語理解・ステータス表示[+ステータス不可視][+ステータス可視]・速読

■称号:読書家・本の虫・モサモサヒョロリ・好奇心の塊

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 (体力と筋力と敏捷性はそのままだろう。魔力は体に備わっている魔法を行使するための力だろうか…?)

 にしても、知力が表示されていない。

 もしかして俺、馬鹿なのかな……とへこむ星々。


 (固有スキルの『言語理解』はこの世界の言葉を理解することだとして…)

 解析を進めていく星々。

 (『ステータス表示』の不可視とか可視とかは、多分人に見せることができるとか隠すことができるとか、そんなものかな。速読って読書で役に立つから最高。称号はイマイチわからないけど…)
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