だからそっちの"好き"じゃない!
「大丈夫?」

そう言って寝転んでいる

私の顔を覗き込む。

そのことになぜかまたドキドキと

心臓が高鳴って慌てて体を起こす。

「う、うんっ、平気っ…」

「いや、絆創膏貼らなきゃな」

「えっ、いいよ!」

そう言ったものの、

流可は素早く絆創膏を出して持ってくる。

「バイキン入ったら膿むかもしれないだろ」

「大丈夫だからっ…!」

なぜか前と同じく痛いくらい

胸がドキドキ鳴って

この場から逃げ出したくなる。

そこでさっと立ち上がった。

「ちょっ、どこ行くんだよ?」

「じ、自分の部屋っ…」

「え、なんで?」

「なんでも!」
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