だからそっちの"好き"じゃない!
流可side

振り払われた手を見る。

…優奈に拒絶されるとか、初めて…だよな?

そう思って余計にショックを受ける。

なんでだ?

悶々とさっきの光景を思い出す。

別に俺、いつも通りだったと思うんだけど、

…それとも優奈がおかしかったのか?

そういえばかなり顔が赤くなったような…

…まさか熱!?

そう思って慌てて立ち上がる。

もし熱なら、

また心配かけたくないとか言って

熱さわかんないように

振り払ったのかもしんねぇし

ってか、それよりなにより

看病しなきゃ熱は下がらない。

俺はリビングを出て優奈の部屋に向かい、

コンコンとノックした。
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