だからそっちの"好き"じゃない!
「ちょっ、流可ぁ!!」

『きゃぁぁああああああ!!』

あまりの怖さにゾクッとして固まっていると、

流可がクスッと笑う。

「…冷えた?」

「……流可のばかぁ〜!!」

私はそう言うとホラー映画から

バッと目をそらして

自分の部屋に駆け込んだ。

…のはよかったけど…

…さっきの映像が

頭の中で何回もリピートされる。

だ、大丈夫大丈夫っ、

あんなのフィクションだもんっ!

そう思って漫画を手に取る。

…けど内容が入ってこない。

うぅ〜、怖いのってなんで記憶に残るかなっ!?

そう思って布団を被る、けど…

…余計怖くなってきた。

すると隣の客間のドアが開いた音。

…流可、もう寝るのかな?

と思って時計を見ると、

…時計が止まっている。

あ、ははは〜、関係ないよ、

さっきの映画が時計が止まって

心霊現象が起こるっていう内容でも…

カチッと急に時計が動き出す。

…で、時計が動いた時に

なにかが出てくるってやつでも…
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