だからそっちの"好き"じゃない!
放課後

「優…「優ちゃん」

またもや流可が声をかけようとした矢先に

私に声をかけてくる陵君。

「あ、あの…「ねえ優ちゃん、"2人で"一緒に帰らない?」

陵君はそう言って微笑む。

「え、えーと…流可とも一緒に帰りたい…な…」

私がそう言うと陵君は

一瞬ピクッと眉を動かして

そっか…と呟く。

「…じゃあ3人で帰る?」

「うん…!じゃあ流可、帰ろ〜」

私はそう言って流可の元に駆け寄る。

「…うん」

流可はそう言うと陵君を見て

フッと笑う。

「…?どうしたの?」

「んー?なんでも。
そういえば優奈、今日は言ったっけ?
…好きだよ」

「…バカ…」

「ああ、じゃあ帰ろうか」

私は流可の言葉に俯いて顔を紅潮させ、

陵君がそんな私を見つめていたのには

気づかなかった。
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