だからそっちの"好き"じゃない!
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翌日

「…優ちゃんってさ、流可が好きなの?」

頬杖をつきながら言った陵君の言葉に

ガタガタっと椅子を鳴らす。

「ななな何言って…「好きなの?」

再びそう言った陵君にため息をつく。

「…好き…だけど、別にそういうんじゃ…「ならよかった」

陵君は私の言葉を最後まで聞かずに

にっこりと微笑む。

「ねえ優ちゃん、今度の日曜、暇?」

「日曜…?暇だけど…」

そう言って陵君の方を見る。

「…じゃあさ、ちょっとどこかに出かけない?」

陵君の言葉に少し考える。

「…うん、いいよ。でも流可にも聞いて…「……またかよ」

え?と陵君の方を見ると、

また笑みを浮かべる陵君。

「…2人で行かない?」

その言葉にまた考える。

2人で、かぁ…

そういえばずっと3人で一緒だったよね。

一回2人で出かけてみるのもいいかもっ。

「…うん、いいよ」

「やった。じゃあまたメールするね」

「うんっ」

私はそう言って微笑み、

授業の用意に入った。
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