だからそっちの"好き"じゃない!
「ちょ、優奈??」

「…ごめん舞、ちょっと席外す」

そう言って教室を出ると廊下で秋君に会う。

「あ、優奈ちゃん!」

「秋君…」

秋君は私の方に来て腕組み。

「…優奈ちゃんも元気ないね」

「"も"って?」

「…流可、死んでるよ。
多分俺がいなくなったのにも気づいてない」

え、死んでる??

なんで??

私が疑問の目を秋君に向けると秋君は肩をすくめて私を見る。

「…優奈ちゃんはどうしたの?」

そこへ舞もやってきた。

「あ、あああ秋君////」

「舞ちゃん、おはよう」

そう言って微笑む秋君に舞ちゃんは真っ赤。

「う、うん///」

舞はそう言ってから私の視線に気づいて一度咳払い。

「…で、優奈、急に出て行っちゃってどうしたの?」

秋君にも聞かれたし…話そうかな…

「…昼休みに話すね」

私がそう言ったと同時にチャイムが鳴り響く。

「…わかった。じゃあ舞ちゃん、また後で」

「う、うん///
…優奈、戻ろ?」

「…うん」

私はそう返事をして教室に入り、自分の席に…陵君の隣に黙って腰掛けた。
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