だからそっちの"好き"じゃない!
秋君の言葉に少しの間黙る。

「…このままでも優奈ちゃんなら流可といつもしてることでも絶対動揺しちゃって流可に不審がられるよ?」

…うぅ〜……

「自覚したならもう焦らさないでよ。
さっさと告白してっ」

舞はそう言って私の額をピンっと弾く。

「痛っ!」

「じゃあ告白!」

じゃ、じゃあって…

「…ね?」

舞はそう言って私の顔を覗き込んでくる。

…確かに……秋君が言った通り、

今まで普通だったことも、

きっと普通でいられない。

今まで思わなかったこともたくさん思うと思う。

実際そうだもん。

それに…迷ってばかりじゃなにも起こらない。

当たって砕けろ、よね。

振られるってわかってるけど、

流可なら…

きっと、また変わらず普通に接してくれる。

「…する。私告白する」

「それでこそ優奈!頑張って!」

「頑張ってね優奈ちゃん」

「…うん」

私はそう言うと顔を上げて、

きれいに晴れた青空を見上げた。
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