だからそっちの"好き"じゃない!
陵君は再びそっぽを向く。

「…やっぱりなー…」

もう一度そう言って少しの間俯く。

「…で?」

「…告白したよ、昨日。で、振られた」

「…」

「…」

「……は?」

陵君はポカーンとして私を見つめる。

「…もういいじゃない?
それよりこれ教えてよ」

「………おう」

陵君の言葉に私はまたノートに目線を落としたけど、

その目には微かに涙が光っていた。
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