だからそっちの"好き"じゃない!
幼心に陵の言葉に俺は思いっきり傷つき、

泣きそうにまでなった。

すると…

「…"外国人"ってなあに?」

優奈はそう言って首を傾げ、そして次に微笑んだ。

「"外国人"がなんなのかは知らないけど、るーくんのおめめ、きれいな色だよ?」

俺はその言葉に優奈を見た。

「それにね、お兄ちゃんが言ってたけど、意地悪いうのはうらやましいからなんだって」

優奈はそう言って再び陵に向かって微笑み、俺の手を取った。

「るーくん!遊ぼ?」

そして俺は今度こそ頷いた。

「…うん」

「ふふっ、嬉しいっ!
行こう?」

「…うんっ」

…きっとその時だったと思う。

優奈を好きになったのは。
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