だからそっちの"好き"じゃない!
数時間後

アクション映画は絶好を迎えていた。

「わあ!どうなってたどうなってた!?」

トイレに行っていた私は

そう言って流可を揺する。

「あー…なんかこいつがこいつ撃って仇だー的な」

「なるほど!」

「え、今のでわかった?」

「一応…って待ってこいつ悪いやつでしょ!?」

そう言ってまた流可を揺する。

「ちょ、優奈、画面見えねぇんだけど?」

「あ、ごめん」

そう言って離す。

「…あ、終わっちゃったね」

エンディングを迎えた画面を見て

そう呟く。

「ああ。それより優奈、まだ眠くないの?」

「う〜ん、今日はオールしようかなって感じ」

「…なんとも体に悪いな。普段はオールしないだろ?」

「いいの〜。せっかく流可と二人なんだもん」

そう言って微笑むと

なぜか流可は真っ赤になった。
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