だからそっちの"好き"じゃない!
「っ!?」

「る、流可ぁ…やっぱり来たよぉ…」

そう言っていつも強気な優奈が

涙目で俺にしがみついてくる。

ドッキンドッキンドッキンドッキン…

ゴロゴロゴロゴロ……!!

「やだよぉ…やだ…」

そう言ってぎゅうう…と

抱きついてくる優奈に

改めて愛しさを感じる。

…こうしてるのも幼なじみだから。

それはわかってる。

だけどそれなら…

その幼なじみって立場を

存分に利用してやる…。

「…大丈夫。俺がいるから」

俺はそう言うと

優奈を力強く抱きしめた。
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