だからそっちの"好き"じゃない!
「…別に、優奈が世間知らずだからイラついてるだけ」

「っ…べ、別に世間知らずじゃないよっ」

そう言って反論すると

流可がやっとこっちを見る。

「へえ…
じゃあ合コンがなにかとかわかってんの?相手だって知らない人だろ」

「そ、そうだけど、出会いも大切でしょ?」

「出会い、ね…」

「な、なによ?」

「…優奈には必要ないなと思って」

「ひ、必要だよっ」

そこで家に着いて、

流可がもう一度口を開く。

「…ふうん、そ。
それで相手が変な人でも知らねーよ?」

そう言って私を見る流可に

とうとうカチンときた。

「大丈夫だもん!それに流可に止める権利なんてないでしょっ!
私だって出会いくらい欲しいしそういう機会も欲しいの!放っておいてよ!」

私はそう言うと

門扉をガシャンと閉めて家に入った。
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