だからそっちの"好き"じゃない!
数日後

「…そろそろ言ったら?」

「…だから心配かけさせたくないんだってばぁ…」

舞の言葉に机に突っ伏したまま答える。

「でもさ、数えてみて?今までなにがなくなったりダメになったのよ?
シャーペン、消しゴム、メモ帳、上靴、スケジュール帳、ノート教科書。ね?…なんて多いの!?」

自分で数えて驚く舞。

「そうだけど、流可って無駄に心配するんだもん」

「…それはわかる。十分すぎるほどわかる」

「…でしょ?」

そう言ってため息。

「…まあ…話す気になったらすぐいいなさいね?」

「…うん」

私はそう返事をして顔を伏せた。
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