だからそっちの"好き"じゃない!
家に着いて流可を招き入れ、

二人でリビングでくつろぐ。

「今日晩御飯どうする?」

「うーん、ちょっと待っててね、材料見てくる…」

そう言って立ち上がって冷蔵庫まで。

うーん…そうだなぁ…

「流可〜、カレーくらいなら…」

作れる、と言おうとして言葉を止める。

「…優奈、これなに?」

そう言って流可が差し出したのは…

今日靴箱に入っていたあの手紙。

「あ…えと、それは…その…」

どうしよ…

今までと違って言い逃れできない…

俯いていると、

流可はくしゃっと紙を握りしめた。

「…なんで頼ってくれねぇのかな」

「え…」
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