【彼氏、捨ててやります】
その日の放課後のこと。
「……いお、私ね、涼と別れようと思うんだ」
日直日誌を書くいおの、茶色いカールの髪の毛を触りながら言った。
「………‼︎ほんとに…?」
いおは、パッと顔を上げた。
だってさ、…今日だって…昨日のことがあったのに一度も会いにきてくれなかっなんだよ?
もう…..、涼とやってく自信がない。
「……私がいえることじゃないと思うんだけどさ、このまま別れたら、杏奈が一方的に傷ついたままじゃん。
二ノ宮くんも…杏奈と同じくらい傷つくべきだよ‼︎」
いつも優しくて、喧嘩が嫌いないおが真面目な顔で言った。
確かに……そうだけど。
このまま別れるのは、なんだか負けた気がして嫌だ。