【彼氏、捨ててやります】
いおが私にしてきてくれたことを思うと、やっぱりいおが….いおが私を裏切るなんて思えない。
けどなんだか、もう…誰も信じられない。
せっかく協力してくれた斗真先輩にも、申し訳ないな。
……もう、どうでもいっか。
信頼してる人に裏切られるって、傷つくのは当たり前だけど…
それ以上に体力も、気力も全部…全部なくなるんだなぁ。
…ぼーっとする頭で、そんなことを考えていた。
「…………もう、嫌だ…」
私は誰もいない中庭のすみっこのベンチに座って、ただひたすら泣いた。