【彼氏、捨ててやります】
「…杏奈ちゃん、家、入るよ??」
「は、い…」
それを最後に、私の意識はなくなった。
____
「んん…」
「杏奈ちゃん、大丈夫?目、覚めた?」
斗真先輩………?
なんで家に………?
「ええっ…‼︎な、なんで」
「ごめん、驚かして。杏奈ちゃんが倒れちゃって、部屋どこかわかんなかったからとりあえずソファに寝かせとこうと思ってさ」
申し分けさなさそうに笑う先輩。
「すみません‼︎ほんとに…」
「俺は全然大丈夫だけど。…杏奈ちゃん、杏奈ちゃんさえよかったらだけど、何があったか話してくんねぇ?」
「………せん、ぱい」
「伊織から、私のかわりにお見舞いに行ってって頼まれて。
何があったのか、あいつには聞かなかったけど…。」
いお……。