【彼氏、捨ててやります】
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2時間の体育の授業が終わり、教室に帰ろうとすると。
「おい」
後ろからぐいっと、肩をひっぱられた。
この声…、涼だ。
「………なに?」
睨みながら振り返ると、そこには案の定、涼がいた。
「………話あんだけど。」
「ごめん、私はないから。ばいばい」
「待てよ‼︎…悪かったって、まじで」
「………なにが?何に対して謝ってんの?」
つい大声を出してしまいそうになるけど、それを堪えて冷静に言った。
涼の目をじっと見つめて。
「……だから…お前の」
「…いおとヤッたこと?それ、謝って済むことじゃないよね?…バカにしてんの?」
「………違うって…。だからそれは」
「じゃあ説明してよ。あの日、いおとなにしてたの?」