【彼氏、捨ててやります】
「意味わかんない。……ちゃんと説明して。いおが涼に迫ったってほんとなの?」
…じっといおの顔を見つめた。
するといおは、
「……ほ、ほんとだよ。……っでも、…でもね、違うの‼︎……」
と、傷ついたような顔してそういった。
なんでいおが傷つくわけ?
……もう、ありえない。
「………なにが、どう違うの?はっきり言ってよ、何もわかんない」
感情的になりそうなのを堪えて、冷静に言った。
「…………っ、ごめん、ごめんね、杏奈
」
ただただ謝り、俯くだけのいお。
もう…我慢の限界かも。
「だから、なにがごめんなの?ほんと、…もうほんとやだ‼︎いおのそうゆうとこ、ずーーっと嫌いだったの。
自分の都合の悪いことになると、謝れば済むと思ってるとこ。
……ねぇ、ほんとはずっと、涼のこと好きだったんでしょ?……実はずっと私に隠してこんな風に関係持ってたんじゃないの⁉︎……2人で、私のこと笑ってたんでしょ?
………いお‼︎謝れば済む問題なの⁉︎いおのこと…、私ずっと信頼してた。一番の友達だと思ってた‼︎家族みたいな存在だと思ってた‼︎………いおは、それを…それを平気で裏切ったんだよ」
廊下で、人が見てるのも気にせず、今までずっと思ってたことを全部全部全部いった。