【彼氏、捨ててやります】


______



「杏奈」


「斗真‼︎」

その日の放課後、斗真が私のクラスに来てくれた。


「どー?誘えた?」


「………ん。なんとか」


苦笑いする斗真。


「よく頑張りました」


斗真はニコッと笑いながら私の頭をポンポンと撫でてくれた。


そこに…


「杏奈に触らないでもらえますか」


と、私を迎えに来た涼が斗真の腕を払った。




「そんな警戒しないでよ、二ノ宮君」


「は?なんで俺の名前知ってんだよ」


余裕そうに笑う斗真を睨む涼。


「杏奈からよく聞いてるからねー」



ね?と、斗真は私に目配せをした。



< 70 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop