私の悩み…




その低い鋭い声に私は身震いした。



【………………。】



慂が返事をしない…



黙ったまま…



【慂よ。例えお前が私の弟であったとしても私と奏は血の契約を結んだ者。言わばお前の兄の私と同等の立場。慂よ。お前も四神の一神、玄武の慂なら奏の立場は解るな?】



鎧が慂に言った。



【兄じゃ…。済まぬそして継承者、奏。済まぬ…。】


慂は鎧と私に言って来た。



私は別に気にしてないと言おうとしたら鎧に邪魔された。



【慂よ。もうよい。気にするな。これからはちゃんとすればいいのだから…。だが…今度、同じ様な事をすれば私は弟であっても容赦はしない。よいな?】


鎧の圧倒的、威圧感に負けた…


そして絶対服従なんだと言う事もこの時初めて知った。



鎧って?

ほんとは怖いの?

それとも優しいの?


どっち?



私が心の中で呟くと鎧は優しいんだ!お前にだけ!!

と私の中に返事を返して来た。



真っ赤に成り下を向くと鷯がクスクス笑い出した。

鷯にも伝わる言葉や思考…


いいんだか?

悪いんだか?



鷯と鎧が私の代わりに慂に話をしてくれた。





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