イジワルな君に恋しました。
確かに3年生が1年の教室に来て目立たないわけがないよね。
注目されるのとか苦手……。
私は昔から恥ずかしがり屋で、高校生になった今でもそれは変わっていない。
だから、すぐ照れたりしちゃうんだ。
「先輩、早川さんとはどうゆう関係なんですか?」
クラスメイトの1人の女の子が私の前にいる奥村先輩に声をかける。
周りのみんながその答えを待っているように見える。
やっぱ校内1のイケメンは、みんな気になるんだよね。
そんな先輩の彼女なんてきっと大変なんだろう。
でも、先輩は譲れないから、この視線にも耐えてみせる。
「俺の大事な彼女。だから、みんなこれからも仲良くしてあげてね」
ニコニコしていた先輩が、急に厳しい顔をする。
その視線の先には大希くんがいて……。
「陽菜を傷付けたら許さないから」