イジワルな君に恋しました。




真っ直ぐに大希くんを見ている、いや、睨んでいる先輩。



大希くんもこちらを睨んでいるように見える。


先輩と付き合ってから、大希くんをあまり意識しなくなったから、同じ空間にいても見ることはなかった。




だからすごく久しぶりな気がした。





大希くんを見ていると、一瞬目が合うけどすぐに逸らされた。




そのことを気にも止めずに、私は先輩と花香ちゃんと一緒に教室を出て屋上に向かった。






「おっす、遅かったな」



屋上につくと、寝転んでスマホをいじっている前田先輩がいた。


前田先輩に会うのは、海で遊んだ時以来だ。






「お、陽菜ちゃん久しぶり。翼とイチャイチャしてるか?」



「え、っと……」




挨拶のように聞いてくる前田先輩に、どう返答すればいいか困る。







< 124 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop