イジワルな君に恋しました。
「はぁー」
「ため息うざい」
「……」
何なの?
ほんと、付き合ってたころとは別人だ。
でも私も大希くんと付き合ってたころとは違う。
1回ガツンと嫌味の1つでも言ってやる!
覚悟を決めて、隣の大希くんに勢いよく顔を向ける。
だけど大希くんも私を見ていて、思いっきり目が合ってしまった。
あわわっ何でこっち見てるの。
私の覚悟なんてショボかったみたいで、すぐ消えてしまった。
大希くんと目が合わせられず、少し俯く。
負けたみたいで悔しい……!
そう思ってると、机の上に置いている大希くんの左手が視界に入った。