イジワルな君に恋しました。
本当に好きじゃなかったんだ。
涙がスカートに落ちて色を濃くしていく。
初めての彼氏とこんな別れ方をするなんて思ってなかった。
私は首につけてるネックレスを外す。
それを思いっきり、大希くんに投げてからカバンを持ち家を出た。
あのネックレスは1か月記念日の時に大希くんにもらったもの。
『陽菜のことは今までで一番本気だから、まだ1か月だけどネックレスをプレゼント。
そんな俺って重いかな?』
恥ずかしそうに言っていた大希くん。
あの時のことも全部嘘だったんだ。
自宅に向かってる途中も周りを気にせず泣き続ける。
あんなに冷たい大希くんは初めてだった。
私の恋は、突然の冷たい別れで呆気なく幕を閉じた。