イジワルな君に恋しました。





大希くんは何を考えているの?




「陽菜……」





私の肩を抱きながら、か細い声で奥村先輩が名前を呼んでいたことに私は気づかなかった。




そのまま、微妙な雰囲気で体育祭は幕を閉じた。






体育祭の後の代休は家で1人、たくさん考えていた。



時間が経つたびに、大希くんのことは夢だったんじゃないかと思えてくる。






奥村先輩に会いたいなぁ……。



今、会ってギューって抱きしめてほしい。




このわけのわからない不安や感情を全て取り除いてほしい。




得体の知れない何かに押しつぶされそうになりながら、私はずっと考え込んでいた……。








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