イジワルな君に恋しました。
「おはよう、陽菜」
私の家の小さい門にもたれ掛っていた体を起こし、私に向かって挨拶をしてくる。
そのままいつもの優しい笑みを浮かべるのは、2日会えないだけで寂しくて会いたくて仕方なかった奥村先輩。
「お、はようございます……って、何で先輩が?」
数段の階段を下りて、門を開ける。
そして先輩と向かい合う。
「何でって、今日から一緒に登校しようと思って迎えに来た」
目の前にいる先輩に驚きを隠せない。
どうしていきなり?
えっ嘘!?
プチパニックに陥って、この状況に頭がついていかない。