イジワルな君に恋しました。





「そんな人のことをまだ好きな私は本物のバカだよね……」




あれだけ冷たくされて、ヒドイ振られ方をしたのに、私はまだ大希くんへの気持ちが消えていない。

今だって、さっきみたいなことを言われてるのに、真に受けて悲しんでいる。



傷付けられたけど、その前にいっぱい幸せをもらっていたから信じたくないんだ。



未練タラタラな自分が嫌でしょうがない。






「陽菜……」



「ってごめんね!暗い話になっちゃって。
私、ちょっと頭痛するから保健室で薬もらってくるね」




「あたしもついてくよ」



「大丈夫。すぐ戻るから」




花香ちゃんまで泣きだしそうな顔をするから、私は笑顔を向けて席を立つ。


余計な心配かけちゃダメだ。




私が人を見る目なかっただけなんだから、自業自得だよ。








< 20 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop