イジワルな君に恋しました。
「そんな人のことをまだ好きな私は本物のバカだよね……」
あれだけ冷たくされて、ヒドイ振られ方をしたのに、私はまだ大希くんへの気持ちが消えていない。
今だって、さっきみたいなことを言われてるのに、真に受けて悲しんでいる。
傷付けられたけど、その前にいっぱい幸せをもらっていたから信じたくないんだ。
未練タラタラな自分が嫌でしょうがない。
「陽菜……」
「ってごめんね!暗い話になっちゃって。
私、ちょっと頭痛するから保健室で薬もらってくるね」
「あたしもついてくよ」
「大丈夫。すぐ戻るから」
花香ちゃんまで泣きだしそうな顔をするから、私は笑顔を向けて席を立つ。
余計な心配かけちゃダメだ。
私が人を見る目なかっただけなんだから、自業自得だよ。