イジワルな君に恋しました。
ドアをていねいに閉めてから、奥村先輩の隣のソファに腰を下ろす。
「ちょっと頭痛がして。でも薬飲んだらすぐ治るんで」
「確かにダルそうだね。
ちゃんと睡眠とってる?食事もとってないでしょ」
先輩は立ち上がり、棚から薬を探し出す。
その言葉に驚く。
一瞬見ただけで気づくんだ。
確かに大希くんに振られたショックから、食事も睡眠もロクにとっていない。
「はい、どうぞ」
水の入ったコップと薬を渡される。
「……ありがとうございます」
それを受け取り、薬を口に入れ水で流し込む。
これで少しはマシになるよね。