イジワルな君に恋しました。
今はみんなに迷惑かけないために、顔に笑顔を貼り付ける。
「ありがとう」
小さいころからの憧れだったお姫様の格好をできたのに、気分は沈んだまま。
きっとまだ翼先輩と田辺先輩のことが忘れられないんだ。
「陽菜ちゃん顔色悪い?」
衣装係の子が心配そうに顔を覗き込んでくる。
「ちょっと緊張してるのかも。
外の空気吸ってくるね」
ステージ横にいたけど、気持ちを落ち着かせようと裏から外に出る。
みんなに迷惑はかけられない。
大丈夫。ちゃんとできるから。