イジワルな君に恋しました。
「陽菜」
私と体を少し離して、目を合わせる。
どこか先輩の顔は赤く見える。
私を呼び捨てにする時の先輩はいつも甘さを含んでいる。
私の着ているパーカーに手を伸ばし、そっと脱がす。
「あっ。ダメ」
だけど、その拒否の言葉を無視してパーカーを脱がされ、水着だけになる。
こんな至近距離で見られるのは恥ずかしい。
恥ずかしさに耐えられなくなり、少し俯くけど、顎に細くて長い指が添えられクイッと顔を上げさせられる。
密着する体に触れ合う肌。
ドキドキが止まらない。
恥ずかしいのに、先輩から目を離せない……。