恋愛授業
『あーら、美希さんと鈴さんじゃなくて?』

『げっ…下院明音』

『人の名前を呼び捨てにしないでちょうだい!!!』

『……誰?』

『鈴!あんたはいい加減人の名前ぐらい覚えなさい!』

『やだ、面倒』

『貴女ねぇ…!!!』目の前にいる女の子は下院明音。

美希の話によると、この女の子は私と美希に対して敵対心を抱いているらしい。

『次の定期テスト、負けないから!!』

『え、いつの?』

思い出せない…柊先生、なにも言ってなかったし…

『一ヶ月後よ!』

『そうなんだ…お互い、頑張ろうね』

『鈴ったらまたのんきなこと言って…』

『んー、このおかずは美味しくない』

『鈴!!』

ん?美希が怒ってる?

恐る恐る、視線をお弁当から美希にうつす。

『今の話の内容は?』

『お弁当の具材について…だっけ?』

『違うわよ!下院明音からテストの宣戦布告を受けたのよ!人の話を聞いてた?』

『…覚えてない』

『まぁ、それが鈴よね』
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