ひねくれ作家様の偏愛
来週の会議で、彼の作品が認められなければ、海東くんは作家契約を切られる。
切られずとも、彼からライナーワークを去るだろう。

そうしたら、私たちの繋がりは完全になくなるのだ。

私は海東くんと並んで観覧車を見上げた。
同じものを見上げたって、同じ気持ちを分かち合えはしない。
彼の孤独を私は理解しきれない。

それでも今は並んで見上げよう。

この曖昧な気持ちが同朋意識なのか、恋なのか、私には答えられない。







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