ひねくれ作家様の偏愛
この部屋がちょっと荒んでいる理由はそれか。
海東くんは潔癖なくせに、自分で換気もゴミ出しもしないヤツだ。
プライベートな空間を知らない人間に触られるくらいなら、汚れた部屋を選ぶなんて、如何にも彼らしい。
ま、それも我慢できなくなってるみたいだけど。
でも、なんで私だろう。
面倒見てくれる女子が今ちょうどいない時期?
下僕は掃除くらいして当たり前?
「掃除してくれるなら帰っていいです」
ぷいとそっぽを向いておっしゃる海東くん。
きみに許可されずとも帰りますけど……。
でも、ストライキは先々面倒だ。
一応、彼を会社側に推薦している人間として、彼が書かないのは問題大アリ。
掃除なら1時間。
原稿を読んでやり取りするよりは早そうだ。
「ゴミ出し、洗い物、掃除機。これだけだよ、やるのは」
「いいでしょう」
何が『いいでしょう』じゃい。
その程度、真っ当な大人なら、自分でやるんだよ!
お腹の中で悪態をつきながら、私はテーブルに散らかるゴミを拾い集め始めた。
海東くんは潔癖なくせに、自分で換気もゴミ出しもしないヤツだ。
プライベートな空間を知らない人間に触られるくらいなら、汚れた部屋を選ぶなんて、如何にも彼らしい。
ま、それも我慢できなくなってるみたいだけど。
でも、なんで私だろう。
面倒見てくれる女子が今ちょうどいない時期?
下僕は掃除くらいして当たり前?
「掃除してくれるなら帰っていいです」
ぷいとそっぽを向いておっしゃる海東くん。
きみに許可されずとも帰りますけど……。
でも、ストライキは先々面倒だ。
一応、彼を会社側に推薦している人間として、彼が書かないのは問題大アリ。
掃除なら1時間。
原稿を読んでやり取りするよりは早そうだ。
「ゴミ出し、洗い物、掃除機。これだけだよ、やるのは」
「いいでしょう」
何が『いいでしょう』じゃい。
その程度、真っ当な大人なら、自分でやるんだよ!
お腹の中で悪態をつきながら、私はテーブルに散らかるゴミを拾い集め始めた。