ひねくれ作家様の偏愛
「私、会社に戻るよ。原稿は必ず読んで連絡するから。明日以降になっちゃうとは思うんだけど」
「そんなに帰りたければどうぞ」
素っ気なく言い捨てて、彼はリビングを突っ切り、仕事部屋のドアをたてきった。
あーあ、結局怒っちゃった。
別にご機嫌取りなんかしなくていい。
しているつもりもない。
書かなくなって、うちの専属契約を切られたって、それは本人の責任だ。
海東くんに書き続けてほしいと願うのは私のエゴ。
単純に割り切れない私の我儘。
我儘同士なんだから、お互い様だ。
私は鞄に原稿をしまう。
合鍵を手に彼の部屋を後にした。
「そんなに帰りたければどうぞ」
素っ気なく言い捨てて、彼はリビングを突っ切り、仕事部屋のドアをたてきった。
あーあ、結局怒っちゃった。
別にご機嫌取りなんかしなくていい。
しているつもりもない。
書かなくなって、うちの専属契約を切られたって、それは本人の責任だ。
海東くんに書き続けてほしいと願うのは私のエゴ。
単純に割り切れない私の我儘。
我儘同士なんだから、お互い様だ。
私は鞄に原稿をしまう。
合鍵を手に彼の部屋を後にした。