ひねくれ作家様の偏愛
「千弥さん、俺のものですからね」


千弥さんの答えは切ない吐息に紛れてなかなか返ってこない。


「ずっとずっと、離しません」


「……それは……こっちのセリフだよ……」


千弥さんがささやいた。

日没後、俺と彼女の時間は静かに始まった。





<了>





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