ひねくれ作家様の偏愛
何事?
何この事態。
「換気扇つけないの?」
かろうじて出た言葉がそんな感じ。
覚えている限り、料理を作って迎えられるシチュエーションは初めてだ。
言われて思い出したようで、海東くんが換気扇のスイッチを入れる。
「今、夕飯ができますから、座っててくださいよ」
定例事っぽく言ってますが、こんな事件は初めてできみの担当はひどく驚いておりますよ。
「料理なんてするんだ」
嫌味にならないように、語調に気をつけて言う。
海東くんが冷蔵庫の影から顔を出し、答える。
「何でもできますから、俺」
冗談で言っているんじゃない。自分を優れていると信じて疑わない彼。
ふぅん、と口の中で私は答える。
「桜庭さん、そのカッコ」
言われて、私は自身のコンプレックスを思い出した。
気張らずにと選んだのは、紺色のコットンジャージロングスカートに白いボートネックの半袖カットソー。一応、着慣れないカーディガンも羽織っている。
何この事態。
「換気扇つけないの?」
かろうじて出た言葉がそんな感じ。
覚えている限り、料理を作って迎えられるシチュエーションは初めてだ。
言われて思い出したようで、海東くんが換気扇のスイッチを入れる。
「今、夕飯ができますから、座っててくださいよ」
定例事っぽく言ってますが、こんな事件は初めてできみの担当はひどく驚いておりますよ。
「料理なんてするんだ」
嫌味にならないように、語調に気をつけて言う。
海東くんが冷蔵庫の影から顔を出し、答える。
「何でもできますから、俺」
冗談で言っているんじゃない。自分を優れていると信じて疑わない彼。
ふぅん、と口の中で私は答える。
「桜庭さん、そのカッコ」
言われて、私は自身のコンプレックスを思い出した。
気張らずにと選んだのは、紺色のコットンジャージロングスカートに白いボートネックの半袖カットソー。一応、着慣れないカーディガンも羽織っている。