ひねくれ作家様の偏愛
③
月曜から飲みに行くっていうのは、どうなのだろう?
居酒屋が空いているってメリットはあるけれど、今週前半はダラダラと二日酔いと気だるさを引きずって仕事をしなければならない。
デメリットの方が大きい気もする。
でも、誘いにきたのが同期の飯田毅で、二人ともいいタイミングで仕事に区切りがついていたら、気晴らしに乾杯しようとなってもおかしくない。
同期は十数人のいるけれど、3分の1はすでに辞め、残った3分の2も部署が違えばなかなか行き合わない。
仕事がかぶることもある飯田は貴重な友人。
二人で靖国通りを市ヶ谷駅方面に歩き、途中の居酒屋に落ち着く。
ちなみに、私の住む部屋はこの道すがらにある。会社から徒歩10分。
都心だから家賃もそこそこするけれど、会社からの補助があるので、何とか住めているって状況。
週の頭から二日酔いという懸念はすぐに立ち消えた。
私も飯田も結構疲れていて、生ビールを2杯干した時点でもう飲みたくなくなっていたから。