さよならの季節
背が高くてすらりと伸びた足、無造作に伸ばした髪、耳からたらしたヘッドホ
ン、大きなギター、だらしなく着くずしたシャツ、はきつぶしたスニーカー。

高校生?
バンドやってるのかな?

私は、彼の空を見上げる表情に釘付けになってしまった。
あまりにも悲しい顔で空を見上げる彼。
そして、でも、どこかやさしそうな目をしていた。
左手は聞いている音楽に合わせてリズムを刻み、軽く鼻歌を歌ってるようだった。
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