さよならの季節
ライブが終わった。


演奏はとてもうまかったし、本当にかっこよかった。
お客さんのノリも最高だった。

でも、でも、私はなんだか物足りないなと思ってしまった。

なんだか、もっと、情熱的な、キラキラした、そんな想いを伝えて欲しかった。変に商業化された感じがして、POPでノリやすいんだけど、、、なんだかなあ。



私は煮え切らない気持ちで会場を後にした。

駅に向かって歩いていると、、、静かなメロディが聞こえてきた。

その瞬間に、なんだか甘いにおいが風に乗ってきた気がして、思わず立ち止まった。
辺りを見渡すと、、、
毎朝会う、あのひと、彼、君が、、、そこにいた。
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