# E X O
「ただいま」
『おかえりーーっ』
奥の方から聞こえてくる、かわいい足音。
眩しい笑顔が目に浮かんで、
ワイは幸せですわ。
『……チェン…?』
「ただいまぁ」
『チェンどうしたのそのケガっ!』
「心配せんで、ええ……」
恐る恐る、傷に触れる
小さな小さな彼女に思わず倒れこむように
抱きしめる。
「ワイ、大丈夫やから。」
『でも、チェン、体、』
「お前のおかげで、ワイ大丈夫や」
『……いや、』
「ん?なにがや」
『無理しやんとってね』
「……しとらん」
そう。
お前がおるから頑張れるんや。
「晩ご飯何かなー?」
『……チェンが好きなね、』
ヒソヒソって、耳にささやく。
ああ、なんかこれだけで幸せ。
ちょっと膝曲げて、身長合わして。
こんなことが、
ワイらの幸せに繋がっとんのやな。
「嘘やん、ワイの好きなヤツやーん」
『ふふ、食べよっか』
さりげなく、肩を支えてくれる君に
ありがとう。
「おおきにな」
『んっ?なにが?』
「……なんもないですぅ(チュッ)」
これからも、ワイのことをよろしく。
やっぱワイ、
お前しかおらへんみたいやわ。