深夜26時はキミと一緒に、
「なぁ~に、不景気ツラしてんの早乙女ーー!」
スコーンッ、いい音をして俺の顔面が丸めた教科書に叩かれる。
「ッ!そうでもねーよ。なんだよ、神崎。」
__神崎 莉奈(カンザキ リナ)。いつも元気はつらつとした前向きな人物。同い年の24歳で大学からの付き合い。俺にとって、お悩み相談所といったところ。
ちなみに童顔で愛嬌のある神崎は、俺と同じく生徒から人気がある。
そういう共通点があるからか何だか悩み事はいつも神崎に話すようになって、今現在お悩み相談所へと至る訳だ。
「今日の飲み会のお知らせにきてやったのよ。」
「飲み会?ああー、それ今日か。」
この学校の三学年担当の教員達は、仲が良くて月に一度飲み会を開く。
俺や早苗先生に小田さん、そして神崎混ざる9人が集まる。
そういえば、今日だったか…ソレ。
「忘れてたんでしょ、まぁいいけど。細かいことメールで送るから。…てか、悩み有りなさっきの顔はどうした?」
神崎は鋭い。女の勘とやらが人一倍働くのだ。
「別に、大したコトねーよ。お知らせどうも、神崎も仕事戻れ。」
「はいはーい。」